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上信電鉄
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 ところで、上信電鉄の架線柱には古レールがたくさん使われている。雨ざらしの架線柱でありながら、刻銘がはっきり読み取れるものも多くて驚かされる。
 その中から、2つ紹介。ひとつはドイツのUNION(ウニオン)社製、もうひとつは英国BARROW(バーロウ)社製のレールである。

UNION   BARROW
1922年UNION社製
1894年BARROW社製


千平駅の待合室
 さて、目的の千平駅は、道路端の階段を上ったところにあった。駅前広場などもなく、うっかりすると見過ごしてしまいそうな駅である。
 駅自体も、片側ホームに小屋のような待合室があるだけの小さな無人駅だ。
 それでも、ちゃんと待合室に座布団が敷かれているところにローカル私鉄ならではの温もりを感じる。

 下仁田からゆっくり歩いてきたせいで、千平から上り電車に乗ったときにはもう昼も近く、残された時間はあまりない。
 でも、せっかくここまで来たのだから、200形もPRしている富岡製糸場を見なくちゃ、ということで上州富岡で下車。
 ホームに降り立つと、ちょうど交換の下り電車が入線してきた。一目見てどちらも元西武鉄道とわかる車両だ。そしてどちらも「蒟蒻畑」のマンナンライフの広告車である。

上州富岡駅での交換


上州富岡駅   デキ型トイレ
上州富岡駅
有名なデキ1形を模したトイレがひと際目立つ。
おそらくパンタグラフだけは実物なのだろう。


ブルーバード
 駅を出て、またびっくり。やはり1960年ごろのブルーバードが何食わぬ顔で駐車している。よく見ると、先のブルーバードとラジエーターグリルの形が少し違う。もしかしたら、こちらのほうがさらに古いブルーバードかも知れない。
 なんという町なのだろう。時間をかけて町の隅々を探索したら、もっといろいろな発見がありそうな、そんな気がしてくる。
 

 富岡製糸場は、上州富岡駅から歩くこと10分ほど。
 かつては工場として、人と物が行き交い、人と物の音が響きあっていたのであろうが、今はきれいに整備され、静けさに包まれている。
 広い敷地に建てられたレンガ造りの工場や事務所を巡ると、何とも穏やかな気分になる。おそらく他の観光客も同じなのだろう、みなゆったりとした足取りで、そぞろ歩いていたのである。

富岡製糸場

【2007年11月現地、12月記】
再訪編につづく。

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