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長良川鉄道
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「なにしろ急でしたので、スタッドレスタイヤに替える間もなくて、ノーマルのままなんです」
 前回の訪問から10日余のちの会社の定時後、とるものもとりあえず飛び出し、閉店間際に滑り込んだ岐阜県某駅前のレンタカー店。その女性店員が気の毒そうに言う。

 準備は万端だった。
 今回はフットワークを軽くするため、レンタカーも予約し、前回の訪問で気に入った撮影ポイントをもう一度地図に落とし込み、行程もしっかり練っていた。
 もちろん、あのお座敷列車のナガラ5形が走ることも、事前に旅行会社のホームページで確認済。ダイヤも郡上八幡着13時34分、同駅発13時43分であることもちゃんと調べていた。
 しかし、天は味方してくれなかった。
 天気予報によると、翌日は急激に冷え込み、雪になるという。
 本当に天候が急変したので、冒頭のレンタカーの店員の言葉となったわけだ。
 今さら予定は変えられないので、あとは成り行き次第と割り切って車を借り受け、同じ駅前のホテルに泊まったのである。

 翌朝、おそるおそるホテルの窓から外を見ると、真っ暗の中で星もいくつか瞬いている。幸い雪が降った形跡もない。
 早速レンタカーでホテルを出発、東海北陸道に入ると、郡上八幡インター以北はチェーン着装と表示されている。ぎりぎりその手前の美並インターで降りる。
美並苅安付近
 最初の撮影は美並苅安(みなみかりやす)付近。このあたりで長良川がぐっと折れているので、川の奥行きを出せそうに思えたのだ。どうやら長良川鉄道のホームページのトップの写真も、ここで撮ったもののようだ。
 目論見どおり、奥行きは取れたものの、赤い道路のトラスが目立ちすぎるような気もする。
 列車は美濃太田からの始発列車。前回、赤池まで乗車した列車だ。

 その赤池にも再び向かう。時間的にも前回と同じだ。念入りに組んだという割には工夫のない行程だが、前回は列車が小さすぎたので、もう少し寄ったアングルで撮り直したいと思ったのである。
 ただ、橋を引き付けてみると、バックの高圧線の鉄塔や道路橋、集落などが雑然と写り込んでしまい、なかなか難しい。
 赤池を発車して、次のトラス橋へ向かう列車を、国道を少し移動して撮ったのも、前回と同じ。

下り第3列車 上り第8列車

 次は相生〜郡上八幡である。
 前回、長良川東岸の郡上八幡ホテル側から撮ったとき、対岸の道路のガードレールが気になったのだが、それならその対岸から撮ろうという寸法だ。
相生駅
相生駅。行く手の山は雪で真っ白だ。
 対岸の道路幅は狭そうなので、相生駅に車を置いて歩くことにする。
 撮影ポイントまでは数百メートルなので苦にはならないし、なにより相生の集落は落ち着いた雰囲気で、散策がてら歩くのも悪くない。

相生駅前の様子
相生駅前の様子

ナガラ1形
 目指すポイントに着いてみると、眺めはいいのだが、うねった道路のガードレールがやはり目障り。特に下り列車に適したポイントが見つけられず、結局、次の下り第3列車は、さらに郡上八幡寄りに歩いて、長良川から少し外れた場所で撮ることにした。
 やってきたのは長良川鉄道発足時からの車両で、今や少数派のナガラ1形。

 上り第8列車は、本来?の長良川沿いで撮る。ぎりぎりガードレールが入らない場所を確保してカメラを構える。
 直前まで陽が射していい塩梅だったのが、いつものことながら、列車が来るころには陰ってしまったのは残念。
 バックは紅葉のはずの山だが、白く雪化粧している。でも、かえっていいアクセントになったと思う。
 それで、2009年の年賀状には、この写真を使ったのであった。
 ただ、実を言うと、ピントが後ろの川面に抜けてしまっている。いったい何年写真を撮っているのか、と情けなくなるが、たぶん葉書やWEBのサイズではわからんだろうと高をくくって使った次第。

上り第8列車


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