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秋田内陸縦貫鉄道2022 秋

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 2022年秋、新型コロナはまだ終息していないが、海外からの入国制限緩和や全国旅行支援がスタートして、さあ行けとばかり国を挙げて後押ししている。
 もっとも、今回の秋田行きは、それにつられたわけではなく、キャンペーンが始まった10月には、既に3泊4日の行程で宿の手配は済ませていたのであった。でも、予約済みでも割引が効いて返金されたり、現地で使えるクーポン券をもらえたり、なんだかラッキーな気分になる。
 とはいえ、すべてがラッキーとはいかず、いつもこだわる天気予報が4日間とも雨と昨年以上に厳しく、気をもむ。結果から言えば、さすがに4日間雨続きではなかったものの、日照時間は感覚的に2〜3割で、こればかりはどうしようもない。

 さて本題の撮り鉄のこと。今回は撮影順ではなく、角館側から撮影地順に写真を並べることにした。
 まずは、角館〜羽後太田の築堤だ。恒例の朝日の撮影に早朝出かけてみたが、雲が厚く果たせず。そのかわり遠くの山に陽が当たり、まるで浮き立つような幻想的な山の姿に目を奪われる。これを逃す手はないと、朝日狙いの築堤西側から東側へ移動して構える。
 こうして撮影した写真は、光線の違いであたかも背景を差し替えたようなわざとらしい出来であるが、実際の光景はすばらしいもので、それを表現しきれないところがもどかしい。


浮き立つ山shadowshadow


 次も私の定番撮影ポイントのひとつ、羽後長戸呂〜松葉の築堤での写真を3枚。
 最初は築堤の下にある柿の木だ。昨年は、柿の木の持ち主と思しき年配の男性が梯子をかけて収穫していたが、今年はまだのようでたわわに実ったまま。それをいいことに、柿の木越しに撮影する。2020年に撮った写真とほぼ同じ構図ではあるものの、より近づいて多少変化をつけたつもりだ。さらに細かいことだが、手前の柿の隙間から奥の柿がのぞいているのが味噌なのである。 


柿の木shadowshadow


 続いても例年と同じ角度で、バックの山にかかる雲を望遠で引き付けて構えてみるが、あまりに代わり映えしなさすぎる。空を見上げれば、雲が山から連なって湧きたっている。よし広角だ、とレンズを替えて撮影。
 列車を左下の隅に置くのが正解なのかわからないが、実はまた初歩的なミスで、ここしかなかったのである。というのも、その前の写真を置きピンで撮ったため、AFの自動追尾をオフにしたことを忘れていたのだ。列車に合わせて移動するはずのフォーカスポイントが動かない!と、そのときは慌てふためいて、手動で動かすこともできないまま。本当に情けない。


湧きたつ雲shadowshadow


 この区間の築堤沿いにある小さな山の紅葉が、沿線では一番のお気に入りで、何度も撮影している。昨年は出遅れて色あせ気味であったが、今年はちょうどいいタイミングだ。
 ただ、数年前に小山の前に携帯電話のアンテナ基地ができてしまい、少々興ざめである。それでもお気に入りの小山なのだからと、最初は全景を入れた構図としていたのだが、結局、山の左側半分に絞り、アンテナはカットしてしまった。
 

お気に入りの小山shadowshadow


 ずっと北に上がって戸沢駅付近で、これまた同じような写真を撮る。本当は2017年に撮った杉の木を目当てに戸沢駅へ向かったのであるが、影も形もない!! 遠目に切り株が見えるので切り倒されてしまったようだ。倒木の危険があったのかも知れないが、自分の中では勝手に戸沢駅のシンボルとみなしていただけに、ちょっと淋しい。
 やむなく駅前から引き上げ、少し北側の山裾を走る列車を撮影。色とりどりに染まった山々にカラマツの黄葉など、いつもながら素晴らしい紅葉に見とれてしまう。もっとも、構図もいつもながらなのであるが。
 

戸沢付近の紅葉shadowshadow


 今回は5枚の写真で仕舞いとしたが、もちろん他に何枚も撮っている。でも、上の5枚だけでも昨年までの写真と同じような感じで、他の写真も似たり寄ったりなのだ。
 そりゃ10年以上通っていたら、似たような写真になるわという言い訳もしたくなるが、来年こそは新しい切り口で撮ろうと意欲だけは満々でなのである。

【2022年10〜11月現地、同年12月記】
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