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口直し
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<月と金星>
 撮り鉄の話ばかりが続いたので、口直しに少し話題を変えて。
 そう言いながら、やはり撮り鉄じゃないかと突っ込まれそうだが、まずは下の写真を。本文で2日目の夕暮れは冴えなかったと書いたが、ご覧のとおり雲が厚く薄暗い写真なので掲載を見送ったのである。初日と同じ時刻の列車なのだが、まるで印象が違う。


冴えない夕暮れshadowshadow


 で、本題はかろうじて雲間に見える三日月の右下に、ひときわ明るく見えていた星のことである。上の写真では小さすぎてわかりにくいので、列車の撮影後、望遠レンズで撮ったものが下の写真。月の右下の白い点は間違いなく宵の明星、金星だ。
 ただ、撮影後、画像を確認すると、金星が縦長に見える。おや、手振れをしたかと何度撮り直しても変わらない。いやいや、月のクレーターはちゃんと写っているのだから手振れではない、金星自体が縦長なのだとようやく気づく。
 気になったので帰宅後、調べてみると、金星も満ち欠けをするそうで、そのために縦長に見えたわけだ。さらに驚いたのが、この日(2021年11月8日)は、昼間に金星が月に隠れる金星食があったそうで、月と金星が近接していたはその名残なのだ。そうと知っていれば、昼間に金星食を見られたのにと、ちょっと悔しい思いをしている。


月と金星shadowshadow


<角館>
 角館には何度も来ているのに、撮り鉄ばかりで観光らしいことはろくすっぽしていない。
 今回も同じだが、4日目早朝の撮り鉄の後、雨がやんだので有名な武家屋敷の周辺を少しだけ歩いてみた。
 やはり武家屋敷通り沿いも、紅葉は終盤戦である。その中でもっとも赤い色が残っていた武家屋敷の紅葉を撮ってみた。


武家屋敷の紅葉shadowshadow


 ふと、写真の真ん中あたりの黒板塀に赤い点があるのに気づき、近づいてみると、モミジの葉であった。雨に濡れた落ち葉が風にあおられて塀に張り付いたのであろう。これも雨模様だからこそ味わえる風情である。


塀に張り付いたモミジの葉shadowshadow


 ちなみに武家屋敷通り全体は、こんな感じ。赤や黄色の落葉が通りを染めている。


晩秋の武家屋敷通りshadowshadow


 ところで、4泊5日の角館は、「田町武家屋敷ホテル」「町家ホテル角館」「ホテルフォルクローロ角館」と3つのホテルを渡り歩いた。ひとつの宿のほうが落ち着くのだが、空室状況の都合でやむを得なかったのである。でも、そのおかげで間を空けずに3つのホテルの違いを体験できたことになる。そこで、これらのホテルについて、まったくもって個人的な感想だが、参考までに記しておこう。

・田町武家屋敷ホテル
 表通りから少し入った閑静なエリアに立地し、ホテル内の落ち着いた雰囲気と食事が気に入って、何度か宿泊している。ただ、一泊2万円以上となかなかの料金なので、仮に今回4泊分空いていても、連泊は躊躇しただろう。コロナ禍で、2020年のGotoキャンペーン時も休業が続き、気をもんでいたが、2021年4月に営業を再開したのは何よりであった。
 今回泊って驚いたのが、ホテル内の食事処「樅の木亭」の料理が大きく変貌したことだ。聞けばホテル再開時に料理長が替わったそうで、以前の穏やかな趣の料理から一転してアグレッシブな感じとなった。なにせ会席でピザまで出てくるのである。でも、どちらがいいなどと野暮な比較はしない。和食と洋食のどちらが優れているか言い争っても不毛なのと同じで、穏やか、アグレッシブ、どちらもいい。蛇足だが、ということで2020年以前の「樅の木亭」の口コミは参考にならないのでご注意あれ。

・町家ホテル
 かつて泊ったこともある角館プラザホテルの跡地に建てられた新しいホテル。ホームページによれば「田町武家屋敷ホテル」と姉妹館だそうで、確かに一部の調度品に似た雰囲気がある。
 新しいだけあってきれいで快適な一方、シングルルームは一般的なビジネスホテルと同程度の広さで、多少狭苦しさを感じるなど、割り切った部分も見られる。とはいえ、新しくホテルを建てるには大きな投資が必要なはずで、できるだけ抑えたいというのもわかる。その分、宿泊料金もリーズナブルで、何より武家屋敷や桜並木で有名な桧内川堤に近く、コンビニや土産物店が隣接するなど、観光にはうってつけのホテルと言える。

・ホテルフォルクローロ角館
 JR東日本系列のホテルで、他の都市にも系列ホテルがあるので、知っている人もいるだろう。角館駅前の立地なので、鉄道利用者にはとても便利だ。今回は駅側の部屋だったので、朝、カーテンを開けたら目の前に「こまち」が止まっていて、「おお」と思わず声をあげてしまった。
 利便性の高さからビジネス客も多いようで、朝食時に作業服姿の宿泊客を何人か見かけた。そして外を見れば、到着した列車から大勢の角館高校?の生徒が降り立つなど、他のホテルとは違う活気を感じる。
 もっとも、逆に武家屋敷などの観光地とは1キロ強の距離があり、歩いて往復するのはちょっと億劫かも知れない。

 角館からは少し離れるが、以前にはあきた芸術村 温泉ゆぽぽにも泊ったことがる。温泉もさることながら、豊富な朝食ビュッフェがお勧めの宿だ。
 それ以外にも、泊ったことはないのだが、西明寺付近に西木温泉ふれあいプラザクリオンもあるので、温泉好きの方はどうぞ。


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