一畑電車1/5
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■ 2003年夏
『ローカル私鉄なるほど雑学』の取材で一畑電車を訪ねたのは、今(2009年)からもう約6年近く前のことになる。
目的は、ビール電車の『酔電』として活躍するデハニ50形。
そのときのことを、今さら細かく書き連ねるのもどうかと思うので、デハニ50形のことを中心に書いておこう。
スイッチバックの一畑口駅に停車中の『酔電』回送。
当時の『酔電』のダイヤは、松江しんじ湖温泉から一畑口まで行き、一旦、津ノ森まで戻って再び一畑口へ向かい、また折り返して松江しんじ湖温泉に帰るというジグザグ行程であった。
そこで、当日は夕方、一畑口で回送を撮ってから津ノ森に移動して、『酔電』デハニ50形を待ち受けたのである。
まずは松江しんじ湖温泉からやってきた『酔電』が津ノ森駅を通過する。
この日はデハニ53が運用に就いていた。日も暮れたころ、一畑口から折り返して再び津ノ森に帰ってきた。
上) 津ノ森駅に停車中。その間も車内は宴たけなわ。 左)
デハニならではの荷物室は、ビールサーバー置場などの裏方には持ってこい。
翌日は、平田市(現雲州平田)駅の車庫を訪れ、デハニ50形を見学させてもらった。
間近で見ると、同じデハニ50形でも、昭和3年製の52号と、同4年製の53号では結構違いがあることに気づく。
製造年は1年しか違わないのに、リベットの数が多い52号のほうが、より古めかしく感じる。
1929(昭和3)年生まれのデハニ52 1930(昭和4)年生まれのデハニ53