上信電鉄<再訪編>
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翌日は、午後一番に東京で会議なので、10時までには切り上げなければならない。
そこで撮影は高崎寄りに絞ることにして、まずは前日より2本早い高崎6:27発の103列車で西山名へ。
西山名駅は無人駅ではあるが、ちょっとしゃれた雰囲気である。
掲示板を兼ねた駅名票 ホーム裏手のパーゴラ?の下に
凝った形のベンチが並んでいる
西山名からは、隣の山名駅に歩いて戻る。暦によれば、その途中で朝日が昇るはずである。
それは思惑どおりだったのだが、地平線近くに雲がかかってしまい、太陽の形がはっきりしないので、電車越しに朝日を撮ってごまかすことにした。
山名駅は西山名駅とは違って、昔ながらの落ち着いた雰囲気で、やはり女性の職員が出札、改札の任に当たっていた。
ちょうど会社の同僚に、駅名と同姓の人がいるので、自分の分と合わせて2枚の入場券と、次の目的地である根小屋までの切符を買う。
出された硬券の乗車券をみて、思わず記念に欲しくなり、「根小屋までもう1枚・・・えっといくらかな」と言う間もなく「680円です」との答え。
そんなやりとりから女性職員の几帳面な性格が伺える。立ち居振る舞いを見ても、もしかしたら元々は学校の先生だったのではないか、そう思えるのであった。(全くの憶測だけど)
山名駅駅舎 駅舎の右手の自転車置場。立派すぎるので、
かつてはおそらく別の用途だったのだろう。
朝一番に西山名から山名駅を目指したのは、もうひとつ理由がある。
前日、高崎発7:15発の電車に乗ったとき、2つ隣の根小屋駅から小学生がたくさん乗ってきて、この山名駅で下車したのである。
というわけで、昨日の馬庭駅での高校生につづいて、今日は小学生の登校シーンを撮ろうと先回りしたのだ。
ただ、小学生となるといよいよプライバシーには気を遣う。ここでは真正面から撮った写真を載せるのはやめて、誰だか判別できないようにしたつもりだ。
そして根小屋へ。そう、今度は乗車する小学生たちを撮ろうと思ったのである。
まだ時間も早いので、まだ次の電車に乗る小学生もいるはずとの読みどおり、根小屋に着くと、ひとりふたりと小学生たちが駅にやってくる。
一旦、改札を出て、駅舎の写真(左下)を撮る。他の駅とは少し違う形をしているが、やはり古い駅舎である。
次に駅舎の中の様子を撮ろうと待合室に足を踏み入れた瞬間、ベンチに腰掛けていた女子高生がジャージのズボンをすっと下ろし、むき出しになった太股が目に飛び込んできて、もうびっくり仰天。
慌てて目をそらすが、よく見ると(って結局見てるじゃないか)、腰に申し訳程度のスカートがまとわりついている。どうやら駅まで防寒用にはいてきたジャージを、乗車前に脱いだところに出くわしたようで、本当に心臓が止まりそうな思いをした。まったく人騒がせな・・・。
改めて駅舎の写真を見てみると、入口から黒っぽくジャージ姿の女子高生の足がのぞいているが、そのときはまったく気づかないまま中に入ってしまったのである。(いや本当に)
右下の写真は、下り電車が来る直前の小学生たちの様子を撮ったものだが、中央にたまたま(いや本当に)ミニスカートに変身した女子高生が写っている。いかにも寒そうだが、人前では意地でもこのスタイルは譲れないのだろう。
山名駅の女性駅員が学校の先生なら、根小屋駅のホームから子供たちを見送る女性職員は、保母さんのように見える。
そういえば昨日の馬庭駅の女性職員は、高校生を優しく見守る寮母さんという感じだった。それぞれ人柄に違いはあるが、みな安心して子供を託せるところは共通だ。いい人たちを選んでいるなあ。
根小屋駅でも記念に入場券をその女性職員から買う。
「えい!」と気合を入れて日付刻印器に入場券を通し、きれいに印字されたのを確認すると「あ〜よかった、うまくいった」と安堵した表情で手渡してくれる。
なんとも微笑ましい仕草は、男性職員にはとても太刀打ちできないところだろう。
通学時間も終わり、少し落ち着いたところで改めて駅舎の写真を違う角度で撮る。
こうして見ると、案外複雑な形をしている。
物干し竿も見えるが、住み込みをしていたこともあるのだろうか。
その後は、鏑川で写真を撮ったりしながら、最後に高崎商科大学前まで歩いて高崎に戻ることにする。
高崎商科大学前は、2002年につくられた駅で、新しいだけあってスロープでバリアフリー化されているものの、ちょっと素っ気ない雰囲気である。(左下)
ここから山名までの間は、森の中を走る感じなので、そこでも撮りたいところだが、いかんせん時間がない。
やむなく乗車する上り20列車を高崎商科大学前のホームから望遠レンズで撮り、上信電鉄の締めくくりとしたのであった。
結局、有名なデキ1型電気機関車を撮る間もなかったが、それはまた次の機会にしよう。
【2007年12月現地、2008年1月記】