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熊本電気鉄道
九州新幹線で熊本駅に近づくと、左手の車窓から、上熊本駅に停車中の5000系が見えた。原型の運転席は北熊本側を向いている。前回来たときは逆だったのに、方向転換したんだなどと一瞬考えてしまう。もちろん、5000系はオリジナルの運転台が上熊本側にある5101Aと、反対の北熊本側にある5102Aの2両が在籍しているのだから、方向転換なんてとんだ見当違いだ。
前日までの「はれ」の天気予報が、当日、急に「くもり」に変わってしまったとおり、空はどんより曇っている。
それでも、不思議と気分は滅入らない。
翌日の仕事に使うため、熊本駅前でレンタカーを借り、そのまま坪井川公園に向かい、車を置いて上熊本側へ沿線をぶらぶら歩く。
いつもはダイヤを気にしながら、どこで撮るか右往左往するのだが、列車は30分ごと、上下合わせれば1時間に4本走るので焦ることはない。おまけに曇っているのだから、やれ順光だ、逆光だなどと光線を気にすることだってない。
打越駅をすぎて、次の池田駅までの間にあるトンネル近くの踏切に、コスモスが咲いているのを見つけ、陣を構える。
結局、そのままなんとなく2時間も居座ってしまった。こんなにのんびり撮影したのも久しぶりだ。
その踏切で撮影した写真から、2枚載せておこう。まずはオリジナルの運転台側をコスモスをからめて。
アングルに困ると、ついやってしまうのが流し撮り。
オリジナルとは反対側の運転台は、無理やり付けたことが丸わかりながら、どこか愛嬌のある顔をしている。
肝心の流し撮りは、もう少しシャッタースピードを落としたほうがよかったかも。
その後、もう少し歩いて池田駅まで行ってみる。とはいえ、目の前には丘陵が立ちはだかり、列車はトンネルであっさり抜けてしまうが、徒歩では結構な上り坂を越えていかねばならない。平板なイメージがある熊本市街地で、これだけの高低差があることが意外に感じられる。
右の写真は、その丘陵の中腹の道路から撮った上熊本行きの5000系。オリジナルの運転台がこちら(上熊本側)を向いているのはおかしいとお気づきだろうか。実はこの写真、冒頭で触れた前回訪問時、つまり2010年6月のものなのである。このときも天気は悪く、なかなか天候に恵まれない。
丘陵を越えて、狭い道を降りたら池田駅だ。
池田駅の周辺にも、コスモスがたくさん植えられ、ちょうど地元の方が、刈り取りをしていた。そうして並べられたコスモスを前景に、ホームから上熊本行きの5000系が入線するシーンを撮る。
池田駅の上熊本側は、すぐに件のトンネルだ。だから打越方面からの電車が、トンネルを抜けて入線するシーンも、ホームから狙える。この日は、即席運転台が前面となってしまうが、やはりオリジナルの顔のほうが様になりそうだ。
かように、この区間では、5101Aと5102Aのどちらが運用に入っているかで、撮影のしかたも変わってくるだろう。