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秋田内陸縦貫鉄道 冬
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 春や秋だけでなく、冬にも行ったの?呆れる顔が目に浮かぶ。それも自慢じゃないが、冬も1回では飽きたらず、二度出かけている。春と秋を合わせたら、いったい何回になることやら、数えるのも怖い。
 さすがに昨年(2014年)秋に出かけたばかりなので、冬の撮影は今年ではなく、2011年と2013年のこと。冬だったら、雨に遭うこともないし、何より雪景色は写真の腕をごまかしてくれて、それなりに絵になるというのは、言い訳である。さらに当時、定期列車の最後を迎えていた寝台特急「あけぼの」に乗ることも目的のひとつであったが、いよいよ言い訳にもならない。
 冬の撮影は、少し前のことでもあるし、撮影地も、ネットで画像を検索すれば、いくつも並ぶ有名な場所ばかりなので、かいつまんで記すことにしよう。

 まずは定番中の定番、茅草〜笑内の大又川橋梁。
 2011年に行ったときは、雪はそれほど多くなかったのだが、平行する道路橋の歩道部分が、道路の除雪で壁のようになっている。どうしたものかと途方に暮れていると、壁に2カ所ほど切り欠きがあることに気づいた。そこをよじ登ってみると、数mほど溝を掘るように壁が掘り下げられている。まるで撮り鉄をしてくれと言わんばかりだ。その日は秋田内陸縦貫鉄道の撮影ツアーが催されるので、もしかしたらその準備をしてあったのかも知れない。それを無断で借用するのは気が引けるが、ここ以外に撮りようがないので、ちょっとお邪魔させてもらう。


雪の壁の切り欠き 観光バスが通過
道路から歩道を見ると一面、雪の壁。この壁さえなければ内陸線の大又川橋梁が望める。
わかりにくいが、赤くマーキングされているところに切り欠きがある。黒く見えているのはカメラバッグ。
橋を揺らしながら、観光バスが走り抜けていく。
ここは本来、歩道なのだが、うっかり右側によろけようものなら、数十メートル下の谷底へまっさかさま。


 この橋から撮影した方はご存じだろうが、左上の写真にも見える電線が少々うっとおしいのだが、今回はいつも以上に気になる。そりゃそうだ、掘り下げてあるとはいえ、歩道よりもずっと高い位置なのだから。ん?ということは、ここは欄干の上? 確かめようと身を乗り出して、うわっ!とっさにその身を翻す。危うく川へ落ちるところだった。そう、やはり欄干よりも高く、雪の壁の向こう側には何も遮るものはなかったのである。そうとわかってからは、大型車が橋を揺らして走るたびに、雪の壁ごと崩れ落ちるのではないかと、びくびくしながら撮影したのであった。


大又川橋梁shadowshadow

大又川橋梁を渡るのは、件の撮影ツアー用に仕立てられたお座敷列車の8808号車。【2011年2月撮影】


 次は、これも定番の小渕付近のカーブ。
 ここへ来る前に、笑内付近で上り列車を撮影して車を走らせたら、いつの間にか追い越していた。
 なので、この写真は後追いだ。


小渕付近のカーブで後追いshadowshadow

真っ赤な車体が映える8806号車。【2013年1月撮影】


 本命の下り列車は、どう撮ろうか。
 少し歩いてみるが、どうしても似たような構図になってしまう。幸い好天に恵まれ、日に照らされて雪がきらきら光っている。よし、これだ。
 でも、後で考えたら当たり前なのだが、目にはきらっと光って見えても、写真では雪と一緒に白飛びして、判別がつかない。というわけで、画面下半分が真っ白なだけという写真になってしまった。


小渕付近のカーブで下り列車shadowshadow



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