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信楽高原鐵道
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 玉桂寺前〜信楽間は、前日メモしたとおり、再び山あいの風情となる。
 駅から玉桂寺に至る吊橋の上から、そんな様子を撮ってみるが、アングルが今いちなうえに、完全逆光。

玉桂寺に至るつり橋から


玉桂寺
 ここまで来て玉桂寺にお参りしなければ、ばちが当たりそう。遠目にも、山の緑の中に寺が赤く目立っていて、何なのだろうと興味を覚えたこともある。
 玉桂寺に入って、それがたくさんのお地蔵さんに供えられた風車だとわかった。風車ということは水子地蔵だろうか。
 他にお参りしている人はなく、静寂の中で、風車の回る音だけがしている。そんな雰囲気に気おされるように寺を後にする。

 もう少し信楽よりに行くと、再び大戸川を渡る。こちらは一般的な鋼製のガーダー橋だ。写真左はそのガーダー橋を渡る535D。
 近くの信楽図書館の裏手から、『陶芸の森』に登る道があった。少し登ってみるが、なかなか鉄道を見渡せる場所がなく、結局また戻って、同じガーダー橋を渡る538Dを撮る。川面が隠れてしまったのが残念。

大戸川を渡る 大戸川を別の角度で

 その538Dは昨日乗車した列車だ。そうなれば、折り返しの537Dは、もちろん勅旨駅で女子高生との並びを狙うしかない。今日も同じように女子高生が降り立つ保証はないのだが、とにかく勅旨駅へ。
 こうして2日がかりで撮った労作?が下の写真である。

女子高生を追い抜く537D


 う〜ん、この写真に2日がかりねえ・・・。もう少し列車も女子高生も引き付けたかったのだが、陽の向きを考えれば当たり前で、このカットの直後、女子高生は列車の影で真っ暗になってしまったのである。

スポットライト
 ふと気づけば、日没までに撮れそうな列車は、あと上下1本ずつしかない。急に焦り出し、また貴生川〜紫香楽宮跡の大カーブに舞い戻り、540Dを狙う。
 もうかなり陰ってしまい、列車にしか陽が当っていない。これを逆手に敢えて暗く現像してみた。ちょっと趣味が悪いかな・・・。

 最後は再び勅旨へ。いや、もう女子高生ではなく、18時もすぎて、いよいよ陽が傾いてきたので、見通しの利く紫香楽宮跡〜勅旨間で撮ろうとしたのだ。ただ、やはり直前に陽は山に隠れてしまい、539Dは、なんとなく残照の中という感じになってしまった。

紫香楽宮跡〜勅旨間にて

 これで終了と、勅旨駅に戻り、ホームのベンチでちょっと休憩。駅には小さな待合室があるだけで、駅の周辺も、ごくありふれた田園風景なのだが、なぜかとても気持ちが落ち着き、離れがたい。
 結局、完全に日が暮れて、あたりが真っ暗になるまで、勅旨駅の安らいだ空気に浸っていたのであった。

【2009年4〜5月現地、同年10月記】

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