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富山地方鉄道
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 再び南富山に戻り、折り返す電車たちの姿を撮る。ちょうど最新の8000形でやってきた女性運転士を撮らせてもらおうとスナップ用のデジカメのIXYデジタルを取り出す。
女性運転士
快く撮影に応じてくれた
女性運転士の小林さん。
 実を言うと、デジカメは会社からの借り物であるが、何を隠そう、貸出しの責任者は私である。つまり「貸してね」「どうぞ」と自問自答すればいいのだから、手続きはとても簡単なのである。
 運転席の女性運転士に声をかけると、快く了解してくれた。ただ、ステップの下から見上げるアングルだと、いかめしい感じになってしまうので、ステップを1段のぼる。
「え、アップですか?」とたじろぐ女性運転士に「ズームもついてますから、もっとアップにできますよ」などと軽口をたたきながらカメラの電源を入れる。
「じゃあ撮ります」
「はい」女性運転士が居住まいを正している。
「あれ、シャッターがおりない」素っ頓狂な声が聞こえる。
 ・・・ん?ちょっと待て、なぜ『聞こえる』と他人事のようなのか?
 実は、家に帰ってから、デジカメのデータをみたら、記憶にない動画ファイルがあるので、再生してみると、宙を舞う画面とともに、慌てふためく自分の声が流れて思わず苦笑い。どうやら使い慣れないデジカメのスイッチを動画にしてしまったようだ。
 そのときは、すっかり動転してしまい、ガチャガチャとスイッチをいじりまわして、何とか、1枚だけ撮影することができたのであった。
「ほら、こんな風に撮れました」と液晶画面を見せる。
「あら、デジカメなんですね」
 撮ったばかりの画像を見せられるのも、デジカメの良さだろう。
 もうひとりの女性運転士も8000形だったので、8000形専属なのだろうかと尋ねてみたら、たまたま今日はそういう運用とのこと。
西町にて
繁華街の西町を行く。
 その8000形を見送り、そろそろ不二越線の時刻が近づいたので、改札を通ってホームに立つ。
 念のため、富山までの運賃を見ると、300円とある。200円均一の軌道線のほうが安いわけだ。
 やってきたのは旧京阪電車。エアサスペンションをこれでもかというくらい効かせて、ゆらゆらと揺られて富山に帰ったのであった。
 富山駅前で昼食を取り、さて、この後どうするか。予定では加越能鉄道改め、万葉線に行くつもりだったが、もう昼過ぎで、高岡まで行くのは何となくおっくうである。富山港線にでも乗ろうか、と迷いながら時刻表を見る。ちょうど12時44分に大聖寺行きがあり、意は決した。自動販売機で320円也の切符を買い、いざ高岡へと向かったのであった。


【2002年9月現地、同年11月記】




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