2011年12月10日は皆既月食。天文好きには外せない日であった。
もちろん楽しみにしていたのだが、よりによって当日、野暮用が入り、家に帰り着いたのは月食が最大となる23時半ごろ。見上げる月は幻想的な赤銅食に染まり、まさにクライマックスを迎えていた。
あたふたと家に入ると、前回の部分月食では「ふ〜ん」という感想しかなかった娘が、まったりとテレビを観ている。
「皆既月食は見ないのか?」と声を掛けると、「前に日食を見たからいい」って、おい、比べるものが違うだろう。
そんな娘にはかまっていられないので、そのままうっちゃり、急いでカメラを準備して、手持ちで撮影。
ただ、さすがに光量が足らず、感度を無理やり上げたら、画面は大荒れ。肉眼で見た印象とはずいぶん違ってしまった。やはり三脚が必要だったか。
0時少し前、皆既月食のピークは過ぎて、端から月が少し明るくなったので、幾分かはましな写真になった。
さらに1時間後の午前1時過ぎ。きれいに撮れたが、もはや月の色はいつもと同じ。
それより、月の動きに合わせてカメラの構えを無意識に変えてしまったようで、角度がおかしいような・・・。
何はともあれ、こうして皆既月食の夜は更けていったのであった。