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それでもやっぱりEVのこと

 本当に懲りないのだが、しつこくEVのことを少し。
 先日、日本経済新聞に「EV充電代、薄れるお得感」と題する記事が掲載され、充電料金の値上げで急速充電だけの利用はコスト高になると書かれていた。グラフも掲載され、縦軸に料金、横軸に走行距離というのは私のグラフと同じで、当然似た傾向を示している。
 ただ、日経は90kW/hの急速充電が前提のためグラフの傾きが緩い。そりゃ90kW/hで充電できれば効率はいいけど、そんな急速充電器を探すほうが大変だ。受け入れる車だって、まだ90kW/hまで可能なものは少ないはずだ。それこそ目くらましで、誤解を生みそうな気がする。
 でも逆に言えば、90kW/hの急速充電器や受け入れ可能な車が普及すれば、目を剥くほどではなくなる。その点、私のグラフは自分で受入能力の低いプリウスPHVを前提にしながら、急速充電は高くつくと決めつけたことこそ誤解を招く表現だったと反省している。
 それどころか、普通充電と急速充電の料金で逆転現象が起こりうる。例えば日産の1分当たりの充電料金は、シンプルプランの普通充電で3.3円、急速充電で99円なので30倍。普通充電の出力が3kW/hとすれば、90kW/hの急速充電はちょうど30倍と同じレベルだ。一方、プレミアムプランの料金は、普通充電3.3円に対して急速充電は44円と13倍強、つまり13倍の料金で30倍の充電ができて、急速充電のほうが安上がりとなる。もっとも、プレミアムプランは定額の基本料金があるので、最初から逆転するわけではないが、日常的に長距離を走り従量料金が多くなる場合は、急速充電のほうが有利になる。
 その要因は、ひとえに充電料金が時間単位だからで、これから急速充電器の能力が上がればさらにアンバランスとなるのは必至だ。結局、同じ結論になるが、やはり法的な問題を克服して電力量に応じた料金体系にするなど、抜本的な見直しは必須と言わざるを得ない。



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