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熊本電鉄 路線図
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以前、別府鉄道でも同じことをしたが、前回、思い出話に熊本電鉄をアップしたのを伏線に、今回の夢の跡綴りは熊本電鉄の部分廃止跡である。思い出話でも触れたように昨年末、熊本へ行った機会に、実は部分廃止跡へも足を延ばしていたのである。
午前中は熊本市内をうろつき、昼過ぎに藤崎宮〜黒髪町の併用軌道で写真を撮ってから、現在の終点である御代志に向かったのは午後2時近くであった。
しつこく時間を書いているので、察しのいい方はお気づきであろう。そう、結果的に時間がなくなり、ろくすっぽ廃線跡を歩けなかった言い訳なのである。
前回の夢の跡綴り、神戸電鉄旧線跡もいい加減だったが、今回は輪をかけて廃線跡の中身がないので、現役路線の様子を交えてご紹介したい。
と、これくらい言い訳すれば許してもらえるだろうか。
立派な駅ビルになった藤崎宮前駅。派手なパチンコ屋の裏にひっそりとホームがある。ワンマン運転なので、発券機で乗車券のかわりに整理券を受け取り、停車中の6000形に乗り込む。土曜日の昼下がりということもあって乗客は少ないが、日中でも30分ヘッドで、1時間に1本だった以前に比べれば、便利になっている。
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何やらわかりにくい写真だが、
藤崎宮駅の改札口から構内を望む。
中央に6000形がちらっと見える。
電車が発車してからは、今しがた写真を撮ったばかりの併用軌道を見たり、何か記憶の蘇る景色はないか左右の車窓をながめていた。ただ、午後の最も眠い時間帯の暖房の効いた電車内と好条件がそろい、いつのまにかうつらうつらしていた。
終点手前で、突然、車内に「フワァ・・・」とあくびの声が流れた。続けて「トントントン」とマイクをたたく音。
思わず「入ってます(^^;)」と突っ込みたかったが、運転士さんも「しまった、マイク入ってたか」ってなもんであろう。そんなけだるい昼下がりであった。
■ A地点(御代志駅)
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菊池側から6000形が
停車中の御代志駅を望む。
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上の写真の位置から振りかえると
廃線跡が続いている。倒木が痛々しい。
御代志駅に降り立ってみたものの、残念ながらこの駅の記憶はない。線路は無造作に断ち切られて、廃線跡がそのまま続いている。
ここからは国道387号線を走るバスになる。この日は熊本も冷え込んでいて、寒さをしのぐため駅前広場にぽつんと置かれた待合所でバスを待つ。
電車のホーム側のベンチでは熊本方面へ向かう数人の乗客が「電車にする?バスにする?」なんて話していたが、バスが来ると全員乗ってしまい、人気がなくなってしまった。ちょっと淋しい光景である。
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