■ 夕の部
甘木駅へ戻ったのは16時過ぎ。ここで再び撮り鉄モードに。列車を待つ弟に「小石原川で撮っているから」とだけ伝えて別れる。さすがに歩くのは億劫になり、駅の観光案内所でレンタサイクルを借りることにする。
「あの〜6時で終わりなのですが」と心配そうなスタッフを制して、
「ちょっとその辺を走るだけですから大丈夫です」と答え、いざ約束の小石原川へ。
16時31分、定刻に甘木駅を発車した160列車が小石原川を渡る。車内から弟が手を振るのが見えたので、もちろんこちらも応じる。隣の西鉄甘木線の踏切も鳴っていて、7000形が通過する。これはコラボが狙えそうだと、振り返って逆光の中を去りゆく2つの列車を少々強引に後追い。
撮影後、ふと先ほど手を振ったことを冷静に思い返す。スーツを着たおっさんが、無心に列車に手を振っている?・・・いよいよ怪しいだろう、と慌てて画像を確認すると、弟が座っている席以外の窓はカーテンで遮られている。やれやれ、ほっと胸をなでおろしたのであった。
小石原川の土手にある踏切から基山方を望むと一面のススキが輝いている。ただ、その先には高圧電線の鉄塔や電柱がばっちり入ってしまい、少々厳しいアングルである。でも、輝くススキの誘惑には抗しがたく、何本か粘る。
写真は、その中の1枚、基山への回送列車の後追いだ。鉄塔を目立たなくするために望遠で、さらにかなりトリミングしている。
ここでおまけをひとつ。すぐ隣を走る西鉄甘木線ではコスモス仕様の車両が運用についていた。写真は同じ小石原川でたまたま撮影したコスモス電車7050形。2編成のみの期間限定ラッピング車である。
本来の車体は、朝倉高校のセーラー服(またその話?)の空色に少しグリーンを加えたアイスグリーンという色なのだが、夕日を浴びてオレンジ色が加わっている。