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関東鉄道常総線2013
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騰波ノ江駅
ぱっと見は、古い駅舎のままかと思わせる騰波ノ江駅
 翌日は、昼過ぎに東京の家へ顔を出す予定だったので、撮り鉄は10時までと決めて、まずは騰波ノ江へ向かう。ホームの北寄りに、「とばのえステーションガーデン」が設えられ、色とりどりの花が目を楽しませてくれる。
 この駅は、昔ながらの駅舎が有名であったが、残念ながら2008年に建て替えられてしまった。それでも、新しい駅舎は、旧駅舎の面影を再現したというだけあって、なかなかの風情だ。月に2日間、駅舎内で鉄道模型などを走らせるステーションギャラリーも開かれるそうだ。


とばのえステーションガーデンshadowshadow


 さて、騰波ノ江から向かったのは、昨年も訪れた大宝〜騰波ノ江間の森である。昨年は午後だったので、順光となる西側から撮ったのだが、東側からのアングルも捨てがたい。そのため、同じ場所ではあるものの、敢えて再訪したのである。
 芝生のような青々とした草地を前景に、木漏れ日を浴びて走る列車。現地では、とても開放的に感じられたのだが、写真ではそれがうまく表現できていない。車両に覆い被さるような木が、なんだか重苦しいのである。つい、木の全景を入れてしまったが、ここは思い切って上部をカットして、本題の草地をもっと広くすべきだったか。う〜ん、まだまだ修行が足りない。


大宝〜騰波ノ江間の森shadowshadow


 上り列車は同じ場所で流し撮り。車体にバッチリと書いてあるおかげで、バッチリ車両を静止できた!?
 調べてみると、「バッチリ」とは、水田用の除草剤のことだそうだ。最初は、車体広告に除草剤って、なんだかなあと思ってしまったのだが、沿線は田園地帯だから、それこそバッチリな広告だ。


バッチリshadowshadow


イケメンかかし
 そこから大宝駅までの間、何本か撮影するが、単に「田園地帯を行く」という写真ばかり。昨年から何の進歩もないまま、同じ轍を踏んでしまった。ということで、写真は省略。そのかわり、やはり田園地帯には欠かせない、かかしの写真を載せておこう。今風のイケメンかかしである。
 もう大宝駅近く、大宝八幡宮の傍で、大きな栗の木が満開になっていた。最後にこの栗の木をからめて撮る。できるだけ木に近づくが、おいしい実のなる栗の花は蜜も甘いのか、やたら蜂がたかっていて、気が気ではないのであった。
 こうして予定どおり大宝10:06発の下り列車で下館を経て東京へ。これで虫食いだった常総線の全線乗車も達成である。


栗の木shadowshadow


 そして翌日は、本来の目的である会議に出席しなければならない。
 午前中、性懲りもなく、新取手のとげぬき地蔵尊にちょっとだけ寄って撮影。斜面一面に咲いているのはドクダミの花だ。
 ありきたりの構図であるが、木漏れ日の織りなす微妙な光線具合が、結構気に入っている。


新取手付近の森shadowshadow


 さすがに今朝は、あの奥さんには会うことはないかと思ったら、お堂の脇で地元の老人と話し込んでいた。
 帰り際に「お邪魔しました」と、ひとつ覚えの声だけかける。
 「は〜い、またおいでください」
 「ありがとうございます」
 こうして常総線再訪を終えたのであった。
 結局、今回の撮影場所は、昨年と同じ場所をトレースしただけで、代わり映えしなかったけれど、まあ、それもよしとしよう。

【2013年6月現地、同年9月記】

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