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鹿島鉄道 エピローグ
翌日は本来の出張の日なのであるが、昼までに千葉県某所へ行けばいいので、再び鹿島鉄道に寄って、朝の2連11列車を狙うことにする。
撮影場所は意表を突いて、小川高校下駅。ここのホームで登校する高校生とからめて撮ろうと思ったのである。
でも、直前になって気が変わってしまった。やはり高校生たちも鉄ちゃんのカメラの砲列に辟易しているに違いない。
それで結局、駅から離れ、遠目に気動車2連と登校する生徒たちを撮ることにしたのである。
今回はなんだか鉄ちゃんと沿線の人に気後れしてずいぶん距離をおいて撮ってしまったように思う。最後の鹿島鉄道なんだから、もっと肌で感じるようにすべきだったと今さらながら思う。
こうして撮った2連であるが、降り立った生徒は思いのほか少なく、いささか拍子抜けであった。
折り返し14列車は四箇村〜常陸小川間で待ち構える。
この区間は森の間を抜けたり、築堤の上を走ったりと変化に富んでいて、かつ石岡〜常陸小川間の区間列車で本数も稼げるため、鉄ちゃんの人出も多い区間である。
昨日会った鉄ちゃんの話しどおりであれば、下り17列車は再び2連のはずだ。
同じく四箇村〜常陸小川間で、鉄ちゃんが三々五々定番ポイントの踏切へ向かっていくのを尻目に別の場所でひとり待つ。
そして情報どおり、17列車が2連でやってきた。キハ714にはピンク色の帽子がたくさん見えるので、幼稚園の貸切のようだ。
さすがにこの列車の折り返しを待っていると仕事に間に合わない。後ろ髪を引かれる思いで鹿島鉄道を後にしたのであった。
と、締めくくればかっこいいのであるが、実は仕事を早く終えて、もう一度夕陽を撮りに来ようなんて魂胆でいたのである。
でも、得てしてそういうものだが、肝心の仕事が細々したトラブルで押してしまい、到底夕陽に間に合いそうもない。
それでも車は土浦に返さなくてはならないので常磐道をひたすら北上する。ちょうど日没を迎え、ミラーから差し込む夕陽は今日もまばゆいばかり。昨日は桃浦〜八木蒔間で早すぎたから浜駅付近へ行けば、ばっちりのタイミングだったはずと、ハンドルを握りながらため息をつく。
いや、もちろん間に合ったところで結果はどうだったかわからないのであるが、なんとも未練がましい鹿島鉄道の締めくくりなのであった。
【2007年1月現地、同年3月記】
20〜30年前の関東鉄道鉾田線時代の様子は
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