前回の満開の桜で一連の小湊鐵道訪問は終止符を打つつもりだった。
ところが数日後、ひょんなことでまた東京出張が入り、せっかくなので足を伸ばしてみる。
天気はさすがに、いい加減にしなさい、と天の不興を買ったのか、生憎の雨。
その中、前回行きそびれた高滝駅に行ってみる。
ホームで傘をさして列車を待ち受けていると、「やれやれ、やっと来たか」と言わんばかりに現れたのは乗客ではなく猫だった。
ネットで検索すると、高滝駅の猫は有名なようで、この日は他に2匹の猫が駅周辺で思い思いにくつろいで?いた。
上の写真にも写っているそのうちの1匹が、とても人懐っこく、ずっとまとわりついてくる。
「ねえ、遊んでよ!」と拗ねたような目で見つめられると、いじらしくさえ思える。
次は月崎駅。前回パスしたお立ち台の踏切で、上り列車を撮る。
さすがに桜の盛りも過ぎ、おまけに雨とあって他には誰もいない。
できあがった写真も、くもった感じになってしまったので、コントラストをかなり強めてみた。
おかげで、ややわざとらしい色合いながら、深い緑の森をバックに桜が浮き立った。
同じ踏切から今度は逆方向を望むと、まるでチューリップの歌のように、あか、しろ、きいろの三色の花が見事に揃い踏み。
この列車の折り返しを狙うのは時間的にも厳しいので、五井に引き上げる。
延々書いてきた割には、最後はいささか尻すぼみの感はあるが、これをもって小湊鐵道の巻を締めくくることにしよう。
【2008年3、4月現地、同年8月記】