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長野電鉄
昨年(2004年)9月、たまたま長野を訪れる機会があり、長野電鉄にも寄ってみた。
とはいえ滞在時間は1時間ほどで、ほんのさわり程度であるが・・・。
最近の長野電鉄は、東急の8500系の入線、来年には小田急ロマンスカーの10000系が走ることになるなど話題に事欠かない。もちろん、1年前はそんなことは知る由もなかったのである。
詳しい事情は省くが、長野へは東京から長野新幹線で入った。
JRの長野駅と言えば、仏閣づくりの堂々とした駅舎が有名で、「ああ、長野に来たんだな」と実感できたものであるが、新幹線開業に合わせて改築されてしまった。
新しい駅舎は、よく言えば今風、悪く言えば没個性。駅名を隠したら、鉄ちゃんと言えども、長野駅と即答するのは難しいだろう。もしかしたら駅どころか、どこかのショッピングセンターと答えてしまうかも知れない。
とにかく1時間しかないのだから、どこか長野よりの駅で降りて、数本の列車を撮ることにする。
元営団地下鉄日比谷線3000系の3500系各駅停車に乗って、運転席の後ろから適当な駅を探す。が、地上に出て、善光寺下、本郷、桐原と過ぎても今ひとつぴんと来ない。このままでは何もせずに折り返さなくてはならなくなる、と焦りだしたころ、朝陽駅に到着した。
おお、いいムードじゃないか、ということで、もちろんここで下車。附属中学前に向けて少し歩くと、りんご畑があったので、まずは少し色づいたりんごをからめて3500系を撮る。
ただ、その写真はいかにも無理やり、りんごを入れましたと言わんばかりの情けない出来。これに懲りて次の3500系は、オーソドックスなアングルで撮る。(左下)
さあ、その次が本日の、いやこの1時間のメインイベント、長野電鉄オリジナル車両の特急2000系である。(右下)
1957(昭和32)年から製造された車両(写真の2000系は1964年製の最終型)だから、もう50年近く現役で活躍しているのが嬉しい。
その一方で、その後登場した長野電鉄オリジナルの0系、10系OSカーも斬新なデザインであったが、既にすべて廃車になってしまったのは惜しいところだ。
(と、1年前は思ったのであるが、今年2005年、ついに2000系1編成3両が廃車になったそうだ。冒頭に書いたとおり、小田急ロマンスカーの導入もあり、いよいよ引退が近いかも知れない)
さて、これでもう時間切れ、朝陽駅にとんぼ返りである。
朝陽駅ホームの待合もなかなか風情がある。
慌しい行程の中、電車を待つほんのつかの間ではあるものの、ほっと一息ついたのであった。
【2004年9月現地、2005年10月記】