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秋田内陸縦貫鉄道2019
駅構内の鯉のぼりの撮影を最後に阿仁合駅を後にして、一気に大覚野峠を越えて、いつもの角館〜羽後太田間の築堤へ向かう。天候は回復傾向にあって、期待どおり夕焼け空が広がる。それも、これまで通った中で、もっとも美しい。
問題は列車が来るまで10分程度あることで、それまで夕焼けがもつかどうか。じりじりしながら列車を待っていると、みるみる夕焼け色が褪せていく。とどめは、おそらく接続の田沢湖線が遅延したのだろう、列車はさらに5分遅れでやってきた。おかげでご覧のとおり、どこが夕焼けかという結末だ。
何ともトホホな気分である。よーし、こうなったら写真を合成してやろう。
おお、なかなかいけるじゃないか・・・ああいや、虚しいだけ。
ついに最終日。ようやく快晴となったが、この日は晩に神戸で息子夫婦と落ち合う予定なので、角館11:19発のこまち52号に乗らなければならない。
早朝の写真は考えすぎて失敗したので省略して、ホテルをチェックアウトした後に向かった八津駅の桜から。最初は線路沿いから狙うつもりであったが、信号機が気になり、真横のアングルに。しばらくすると、最初に構えた場所に別の撮り鉄がやってきて三脚を立てた。撮影後、「こんにちは」と声をかけてみる。でも、返ってきたのは、誰だおまえ、という顔。いやはや桂瀬駅で会った撮り鉄のようにはいかないか。さっさと踵を返して引き上げる。
時間的に最後の撮影は、羽後中里〜松葉間と決めていた。ちょうど国道105号線がオーバークロスするあたりに並んでいる桜をいつか撮りたいと思いながら、いつも花の時期と合わなかったのだが、今回は満開だ。ところが、いざ行ってみると、列車と絡めるのはかなり難しい。あれこれアングルを考えてみたもののギブアップ、松葉駅へ向かう。松葉駅周辺は広々とした牧歌的な雰囲気で、お気に入りの場所なのである。そうした中を走る下り列車を後追い気味に撮ってみたものの、今ひとつだ。
下り列車を撮影したのが、もう10時過ぎ。こまち52号の発車時刻まで1時間ほどしかない。せっかくの快晴なのに引き上げるのは後ろ髪を引かれるが、やむを得ない。荷物をまとめていると、ふと内陸線の時刻表が目にとまり、次の上り列車は10時21分とある。もうすぐではないか、とたんに後ろ髪を引く力が増す。ここから角館まで車で約30分、ガソリンスタンドで給油して、レンタカー店で車を返して角館駅へ・・・ぎりぎり間に合うんじゃないか・・・いつもの悪いじたばた癖が出て、もう1本粘ることに決める。
こうして撮影した上り列車。松葉駅を発車するありふれたシーンであるが、清々しい空気感を写し取れたと、自分では満足している。
その後、角館へ急ぐ。結果的に10分前には角館駅に着き、余裕でこまち52号に乗車できたのであった。