築堤からすぐ先で日野川を渡る。そこへやってきたのは900形「あかね号」だ。
川面には霧が立ち、もやっとした感じになっている。欲を言えば、もっと盛大に霧が立ち上がってくれればよかったのだが、こればかりは天の采配に委ねるしかない。
ずっと水口松尾側へ寄ったあたりに比較的大きな池がある。以前から気になっていた場所で、ようやく今回初めて寄ってみた。
線路沿いにはフェンスや架線柱の支線があって、やや撮りにくいが、紅葉した樹木が水面に映り、思った以上にいい感じだ。調子に乗って紅葉をより強調しようと写真の彩度を上げてしまったが、盛りすぎたかも。
さらに水口松尾寄りの栗之木踏切へ。ここでは望遠レンズを使ってオーソドックスな撮影に徹する。
まずは米原行き上り列車で、池で撮った下り列車の100形が貴生川で折り返してきたものだ。一目で元西武鉄道の新101系とわかるが、青い車体はまだなじめておらず、ちょっとどきっとしてしまう。
この踏切では、
2002年にも撮影している。アングルとしてはインデックスの小さな写真と全く同じだ。車両も同じ800系で、木製の架線柱といい何も変わっていないと思ったら、行先表示が撮り鉄泣かせのLEDに変更されたようだ。
ところで、2002年当時、栗之木踏切へは、この付近を源流とする思川沿いの小道からアプローチしたのだが、今回その道が荒れ果ててとても歩けそうにない。しかたなく並走する国道307号線を歩くが、車は飛ばすのに歩道が一部しかなく、結構怖い。田植えのシーズンになれば、小道も整備されるだろうか。
この日は神戸で用事があったので、午前中で引き揚げてしまったが、まだまだ撮り足らない気がする。というか、いつもの癖で深みにはまっていく感じがして、今年もたぶん再訪することになるだろう。そうなれば、もちろん「近江鉄道2020」と称してアップしたいと考えている。
【2019年11〜12月現地、2020年1月記】