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Cocco
沖縄生まれの歌手のCocco。「強く儚い者たち」や「樹海の糸」などのヒット曲をご存知の方も多いだろう。。
直接リンクを張ってもいいのかわからないが、Youtubeの公式?チャンネルに、それぞれの曲のショート版があったので、どんな曲だったかな、という方はどうぞ。
今回は、そのCoccoの話題。なので興味のない方には、理解しにくい内容だと思うけれど、悪しからず。
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強く儚い者たち
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樹海の糸
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先日、パソコンのハードディスクを整理していて見つけた彼女のアルバムのMP3ファイル。かつてはよく聴いていたが、ファイルの存在自体を忘れてしまうくらい久しぶりにかけてみたら、なぜか心に引っかかる。
彼女は2001年に突然引退したが、その後も地元沖縄を中心にして活動は続けていたようだ。ただ、保存していたMP3は、引退直後に発売されたベストアルバムで、最近のことは何もわからない。
ネットで調べてみると、デビューから最近までの主なビデオクリップをまとめたDVDが出ていることを知り、早速アマゾンで取り寄せ、約2時間のビデオを一気に視聴。
情緒が不安定で、リストカットを繰り返したという彼女の歌を、言葉で表現するのは難しい。一見すると、倒錯・狂気を感じてしまうが、反面、健気さや優しさ、希望もあって、この振幅の大きさが聴き手の心を揺さぶるのだ。
古い歌も含めて、Coccoのビデオを観るのも初めてだったが、歌によっては、本当に同一人物か、と思わせるほど表情が違う。音楽だけでなく、映像もこんなにインパクトがあるとは思ってもいなかった。
そんな彼女の歌を2時間浴び続けるのは、さすがにヘビーであった。
特に構えて観たのがCocco自身が監修したという「花柄」という歌。アマゾンのコメントで、衝撃的な内容とあったので、血が飛び散ったりするのではないかと、はらはらしながら観る。
結果、確かに血は流れていたのだが・・・その映像は想像を超えていた。
おそらく、他の監督であれば、ここまで彼女にさせられなかっただろう。自らの監修だからこそ、自分を容赦なく痛めつけてしまったとしか思えない。
自傷的な彼女の真骨頂とも言えるが、もうこれ以上自分を傷つけないで欲しいと祈らずにはいられない。
唯一の救いは、ビデオにほんの一瞬、彼女の笑顔が織り込まれていることだ。まさに閉塞の中に一筋の光明を見る思いがする。おそらくCocco自身も、同じ思いで演出したのではないだろうか。確かめようはないけれど。
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玻璃の花
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そのクリップ集には、「花柄」の前に「玻璃の花」という歌が収められている。
窓辺で、まるで少女のように清楚で伸びやかに歌うCoccoの姿に、すっと引き込まれる。「花柄」が痛々しすぎる分、「玻璃の花」の再生頻度のほうが、はるかに高くなった。
この曲にどんな背景があるのか、またネットで調べてみると、なんと本人が「Cocco史上最も死に近い歌」と記している。う〜ん、死と直結するようには感じなかったのだが。
改めてビデオを観ると、白装束に個室(病室?)が死を表しているのかも知れない。この歌をつくったとき、もしかしたら精神的に追いつめられていたのだろうか。でも、途中の激しい間奏を契機に、ビデオでは白装束の彼女がきびすを返して、死の淵から抜け出した。それは君に「会いに行く」ために。そんな単純なものじゃないと言われるかも知れないが、そう解釈しておこう。
Coccoは、最近封切られた映画「KOTOKO」にも主演したという。ただ、神戸での上演は、4月で終わっていた。5月には、京都で彼女のエッセイ「コトコノコ」の展示会もあったそうだ。5月は何度も京都へ行ったのに・・・パソコンの整理が2ヶ月遅かった。
そのせいもあってか、本当に自分でも不思議なのだが、どんどん心がCoccoに深入りしていくのであった。
和気そして岡山