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たて続けであるが、2007年1月13日の土曜日、再び現地を訪れてみた。
重機の音に「もしや」と思い、駆け寄ってみると、案の定解体工事が始まっていて、既に1棟目の解体が終わり、2棟目に入ったところであった。
どうやら重機は1台だけのようで、ゆっくりしたペースではあるものの、今月中にはすべての建物が跡形もなく消え去ってしまうだろう。
わかっていたこととは言え、現実を目の当たりにすると、やはり残念という思いが募る。
2週続けて訪れた目的のひとつは、前回メジャーを持ち忘れてできなった構内軌道のゲージを測ることであった。
早速メジャーを当ててみると600ミリ。そう、あの鉄道連隊と同じ、さすが陸軍の施設である。
ただ、構内軌道、さらには加古川までの専用線敷設に鉄道連隊が関わったのか、その確証はまだ得られていない。
取り急ぎ、今回の新たな情報を掲載したが、ここで終わってはさすがにページが短すぎるので、専用線跡の新井水路の橋について触れておこう。
加古川刑務所の帰り、時間に余裕があったので、7年半前に訪問で、コンクリート橋の下に見つけたガーダー橋を再びのぞいてみた。(加古川刑務所専用線のD地点)
7年半前は、コンパクトカメラで撮ったため、画質が今ひとつであったが、今回撮った右の写真を見れば、古色蒼然としたリベットがよりはっきり写っているはずだ。
えっ?あまり変わらないって?
それならもっと近づこうじゃないか!
こうして撮ったのが、下の写真である。足がかりがほとんどなくて、水路に落ちそうになりながら苦労して撮った写真である。
相変わらず橋の構造には疎いので、何とも言えないが、素人なりに不思議に思ったことが2点。
ガーダー橋の上にコンクリート橋をどんと載せただけと思っていたのだが、ちゃんと桁との間に隙間がないように仕上げがしてある。そこまでしなくてはいけないのだろうか。
それと、左下の写真、桁の内側と外側の間にどう見ても木材がはめ込んである。それも真新しいように見えるが、何のためなのだろう。いや、そもそもガーダー橋に内側と外側って?
疑問は尽きないが、それでもこれは専用線に使われていた当時の橋に違いないと今でも信じているのである。
左)桁の間に木がはさまっている。
上)ガーダー橋の下にもぐり加古川方を見る。
狭くて身体をよじれないので、カメラを差し伸べて
ノーファイダーで撮影。
【2007年1月13日現地、同年1月14日記】