比島から一駅だけ乗車して勝山へ戻り、宿で朝食をとるのはいつものパターン。
食後、部屋で一服しながら今日の予定を思案する。撮影を続けるか、いっそのこと新幹線を変更して早めに東京へ行くか、さて、どうしたものか・・・。いや、せっかく福井まで来たのだから撮影を続けよう。
再びえちぜん鉄道に乗車して向かったのは志比堺。予め地図で線路のすぐそばに神社があると知って立ち寄ったのだが、境内から無理やり鳥居を入れたアングルは電車がちらっとしか入らず失敗。オーソドックスに参道の階段側から撮り直す。ご覧のとおり、もはや雪のかけらすら残っていない。
ちなみに線路沿いの木は桜に見えるので、春のシーズンになればもっと見栄えがすることだろう。
また勝山方面へ取って返し、越前竹原で下車して小舟渡まで歩く。
その途中で雲のかかった山をバックに数本撮影する。下の写真では列車に隠れてしまったが、後ろの木造建屋がいい味を出している。まるで昔の学校のようで確かめに行きたいところだが、再び雨が降りだして億劫になり先へ進む。なので結局何の建物かはわからずじまい。
小舟渡駅に近づくと、九頭竜川にかかる道路橋「小舟渡橋」が見えてくる。
しっかりとしたつくりの風格あるトラス橋だ。古い橋に違いないと調べてみると、1921(大正10)年に架けられたそうで、やはり100年近い歴史を刻んでいる。さらに付近には最近まで小舟渡遊園地もあったと知って驚く。駅周辺はどちらかと言えば寂寥感のほうが強く、そんな縁は微塵も感じられなかったのである。
最後は、小舟渡橋の中ほどに立ち、トラスを目いっぱい入れて構える。その先を小舟渡駅を発車した上り列車が、ちらっと横切っていくのであった。
結局、雪景色と言いながら、ほとんどそれらしい写真がなく、このまま終わるのは少々さみしいので、昔の写真を引っ張り出してみよう。
実は、10年前の2006年の1月、
福井鉄道撮影のついでにえちぜん鉄道に少しだけ立ち寄ったことがある・・・と書きかけて、福井鉄道のページを読み返してみたら、そのことにちゃんと触れていて、ご丁寧にえちぜん鉄道のことは「またいずれ」なんて書いてある。自分で書いておきながら、すっかり忘れていた。私の時計では「いずれ」は10年になってしまうわけで、ものぐさは相変わらず。