もう少し歩くと、小さな一枚の田んぼに行き当たる。線路と道路に挟まれて形が悪く、機械を入れられなかったのか、ここだけ田植えがされていないのを、勝田に引き上げる車中からしっかり確認していたのだ。もちろん狙いは水鏡。結果は、う〜ん、ちょっと水が足りなくて、デコボコ水鏡だ。
中丸川のほとりから線路側を望むと、逆光になってしまうが、水田とバックの森の緑がいい色に輝いている。それに絞ればいいのに、つい欲が出て、橋を渡って手前に中丸川を入れるなどという余計なことをしてしまった。
このあとは殿山付近で撮影しようか、平磯〜磯崎間で夕陽を狙おうかなどと思案しながら那珂湊駅へ歩く。
駅に着く直前、那珂湊始発の240列車が来る時刻になったが、もう町中なので適当な撮影ポイントがない。それでも見送ることもなかろうと、取りあえず踏切で構える。するとファインダーに入ってきたのはオレンジとクリームのツートンカラーの車両。あれはキハ20!
そうとわかっていたら、こんなところでは撮らなかったのに。もっとも、当初の竜ヶ崎線の予定を変えて、中根から歩いたからこそキハ20に出会えたわけで、ラッキーだったとも言える。勝田からの折り返しは確実に押さえよう。
ただ、折り返しの241列車は、やはり那珂湊止まり。もちろん、殿山や平磯〜磯崎間では撮ることはできないので、那珂湊駅を目前にしながら、引き返すしかないのであった。
先ほどの田んぼの近くまで戻って、さあどこで撮ろうか。
迷いに迷って、結局全く同じ水鏡狙い。ミキ300のときは、バックにちらっとガードレールが入ってしまったので、微妙に位置と画角は修正したが、デコボコ水鏡であることに変わりはない。
続けてやってきた143列車を中丸川越しに逆光のアングルで。川面は草で隠れてしまったが、左手のピンク色の花(サルスベリ?)をアクセントに入れる。キハ205をここで撮るか迷ったのだが、結果はどっちもどっちだったかも。