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秋田内陸縦貫鉄道2019
<春>
2019年のゴールデンウィークは、令和改元でまさかの10連休。これはどこへ行っても観光客であふれるはずだから、撮り鉄は控えて家でのんびり過ごす、つもりでいた。
ところが、連休前のある日、カミさんから「ゴールデンウィークは、娘と旅行に行くから留守番よろしく」とのお達し。えっ!?いつのまにそんな話を?まあ、いつも一人勝手に撮り鉄しているのだから、偉そうなことは言えない。見事な意趣返しである。でもそうなるとおとなしく留守番するのも癪だ。急遽、秋田内陸縦貫鉄道へ出かけることにして宿を手配する。出遅れた分、予約が取れず難儀したが、たまたまキャンセルが出たりして、なんとか角館と阿仁マタギの打当温泉に宿を確保したのであった。
いざ出かけてみると、なんと沿線の桜はすべて満開で、まさにジャストタイミング。でも、そういうときに限って天候には見放されて、土砂降りで撮影を断念したことも。結局晴れたのは最終日の半日のみで、写真はどれも冴えない。満開の桜と写真の出来との差が大きすぎてすっかり気落ちしてしまい、更新が遅れてしまった。あ、いや、通常でも更新は半年〜1年遅れじゃないかと言われれば、言い返す言葉もないけれど。
前置きはそれくらいにしよう。行程初日は東京に寄って、晩に角館へ入り、翌朝、外の様子をうかがうと、どんより曇って朝日は拝めそうもない。もっとも、その年のダイヤ改正で、始発列車が5時台から6時台に繰り下げられてしまい。例え天候がよくても、朝日と列車を絡めることはできなくなってしまったのである。
この日は打当温泉に泊まる予定のため、撮影しながら北上を続ける。その中から西明寺駅で撮った1枚だけ載せておこう。2年前と全く同じ場所だが、花のつきが違う。しつこいが、これで桜に陽が当たり、バックが青空なら言うことはないのだが。
打当温泉での夕食時の座敷は、シングルルーム客の場合、学校形式とでも言おうか、同じ向きで縦に並ぶ配置となる。確かに向き合うのも気まずいが、ゴルゴ13ではないけれど、後ろにつかれるのも落ち着かない。幸い、私の席は後ろ側に設けられていて、ほっとする。
で、前に座っていたのは、若い女性。今は女性の一人旅も当たり前になったんだなあと、我ながら本当におっさんくさいことを思う。浴衣姿でひざを崩して座る彼女の脇には一眼レフが無造作にころがっている。卓上にはお銚子が1本。様になっているなあ、もし自分がお酒を呑めたら、もう1本どう?と彼女に声をかけられるのに・・・いや、仮に呑めてもそれは止めておいたほうが身のためだろう。
翌日は、いつものとおり早朝に出かけたものの、やはり陽は差さず。朝食後、桂瀬の桜の様子を見に行く。途中、比立内付近で桜を見かけたので、そこで撮影するも、桜と一緒に撮りました、というだけの写真である。
そして桂瀬。ここも満開であったが、やはり曇り空では映えない。とりあえず定位置で撮影しようと待機していると、撮り鉄がひとりやってきた。「こんにちは」と声をかけてみると、すかさず「こんにちは」と返事が返ってきて、好印象。調子に乗って、ついいろいろ話しかけてしまう。きっと煩い撮り鉄だと思われたに違いない。
こうして彼と並んで撮った下り列車。以前にも撮ったアングルなので、少しだけ画角を変えて撮影。
もう1本粘って上り列車を撮影するが、これも以前と同じアングルなので、写真は省略しよう。
ここで彼とは別れ、少し阿仁前田側へ移動して、何度も通った下前田神社付近へ。桜が咲いている場所は限られているので、どうしても被ってしまう。という言い訳で、写真も似たり寄ったり。
天気がよければ、左上には青空が広がるはずだが、真っ白。そこにムクドリ?が6羽ほど飛んでいるのが、せめてものアクセントだ。でも、ちょっと弱いか・・・。
その後も小又川橋梁などで撮影して、前田南〜小渕へ。ここも2年前に来た場所なので、今回はぐっと近寄って変化をつけてみた。