桂瀬を離れ、桜を求めて南下する。
昨年撮った桂瀬〜阿仁前田間の下前田神社付近は、どこに桜があるのかと思うくらい青々としているし、阿仁前田〜前田南間の小又川橋梁沿いも完全に葉桜。
ただ、天気はよく、小又川橋梁越しに森吉山が望めるので、桜とは関係ないが、定番中の定番写真を押さえておこう。
小又川橋梁から前田南寄りの築堤を見渡すと、ぽつんと立つ一本の山桜が目に入った。当然、次のターゲットは、その桜だ。ところが、希少な桜と列車の並びを横位置でアップにして撮るつもりが、土壇場になって、あろうことか広角で縦位置にして手前の水路を入れてしまった。写真は引き算というのに、また足し算をしてしまうとは、欲張りな貧乏根性がなかなか抜けない。
そろそろ宿泊地の打当温泉へ向かおう。夕方、阿仁マタギ駅付近で何枚か撮影するが、これといった手応えはなく、写真は省略。
翌朝、阿仁マタギ駅付近で
去年撮り損なった築堤のふきのとうを狙う。今年のふきのとうはそれこそ「とう」が立っていて、季節の早さを実感する。
いったん宿に戻って、朝食をとってから再び阿仁マタギ駅。駅の裏手を流れる打当川に架かる吊り橋から。
昨年は残雪でたどりつけず断念したのだが、今年は全く雪はない。ただ、吊り橋自体はかなり頼りなく、恐る恐る踏み出してみる。足下の打当川は、雪解けで増水して流れが速い。万一落ちたら、まず助かるまい。ひとりになると、本当に臆病になってしまう。