大歳神社から播磨下里へ進むと、今度は小さな薬師堂がある。
そこに立つ石造りの五重の塔と列車を絡めて撮影。
基本的に列車をぼかす撮り方はしない主義だが、さすがにこのアングルで、主題の搭にピントを合わせない方がおかしい。
こういう撮り方をすると、いかにも大きな五重の塔に見えるが、実は身の丈ほどの高さなのである。
五重の塔の足下では、唐獅子が睨みを利かせている。
とはいえ、唐獅子牡丹の入れ墨のような、おどろおどろしい雰囲気はなく、とても味のある表情をしている。
もちろん、この写真も、ピントは唐獅子に合わせて撮影。
ところで、加西市のホームページにある「北条鉄道沿線散策マップ」には、この五重の塔や唐獅子まで解説されている。なんともマニアックだが、こういうマップは大好きだ。
それによると、この唐獅子は嘉永四年(1851年)に作られたものだそうだ。小さな唐獅子であるが、150年以上の歴史の重みを背負っているのである。
薬師堂付近からは、西側に善防山や笠松山が望める。
このうち、笠松山は、岩がむき出しで、登山道から俯瞰できそうに見えたので、なにはともあれ登ってみた。
登山口の駐車場へ行くと、登山とは関係なさそうな車が数台、間隔をあけて停まっている。中では、運転手が座席を目一杯倒して昼寝中。なるほど、この駐車場は木陰もあるし、なにより人目につきにくい。さぼ・・・いや、休憩するにはうってつけだ。
駐車場から10〜15分も登れば、吊り橋に至る。ここから視界が開け、眼下に播州平野が広がる。もちろん、北条鉄道もばっちり。ということで、その吊り橋から撮ったのが、この写真。目論見どおりの俯瞰だが、写真の出来は、単に「高いところから撮りました」というだけ。
画角を広げて手前の色づいた木々を入れたら、変化が出そうだと思ったのだが、列車が小さくなっただけであった。
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