迫り来るフラワ2000−1。
いい歳をしてこんなに近づいたら危ないじゃないかと、顰蹙を買いそうだが、もちろん築堤に這いつくばって撮ったわけではない。実は小さなガードがあって、その下から見上げて撮ったのである。ただ、ぶつかることはないとわかっていても、ちょっと怖かったのが正直なところ。
おかげで迫力ある写真が撮れたのであるが、欲を言えば、列車の脇を添えるのは、枯れ果てたセイタカアワダチソウではなく、もう少し見栄えのするものだったらよかったのだけど。
この写真は、粟生寄りの大カーブの途中にある下条踏切から撮ったもの。
14時ごろの撮影であるが、本命は1時間後の次の列車で、そのころになれば陽も傾き、ススキが輝くと読んでいたのだ。なので、この写真は、本命前のテストショットのつもりだった。
ところが、1時間後、同じ場所に立ってみると、どうも様子が違う。さっきまではバックの山に陽が当たっていたのに、完全に陰となって、全体的に暗い感じになってしまったのだ。
かくして、テストショットを正ショットへ昇格させた次第。
ちなみに、バックの山で陽に照らされているのは竹ばかり。里山が竹林に浸食されていることを実感する光景だ。
北条鉄道で最もメジャーな撮影地は、水鏡や夕陽が狙える網引駅付近の築堤だ。
私自身、何度も出かけているが、それに匹敵するくらい、網引〜粟生の築堤にも通っている。
というのも、この付近のススキの多さは沿線随一で、絵になるのだ。また、日が短くなると、網引駅付近の夕陽は早く沈んでしまい、角度的に撮りにくい。逆にこの築堤は秋頃から天満宮の山に陽がかかり、印象的な光景となるのである。
そういうわけで、春〜夏は網引、秋〜冬はこの築堤と、渡り鳥よろしく撮影場所を変えている。
ここでの私の定番は、線路北側から逆光で狙う構図。山の端から射しこんだ光が列車を照らすという写真は、飽きもせず何枚も撮影している。
同じテーマで少し離れた位置から。
右側は、もう山の影となり真っ暗で、ちょうど築堤の部分にだけ光が当たっている。まさにスポットライトを浴びて花道を走るようで、この光景を見たいがために足繁く通っているのだ。
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